(特許取得済/特願2014-054376)

薪ストーブの運用で多く見られる課題
- 着火の難しさ
- 針葉樹の燃え尽きの早さ
- ロストル(グレート)の耐久性不足
といった点です。
おのストーブはこれらを解決するために、従来の発想を逆転させたロストル構造を開発し、特許を取得しました。
従来のロストルが「空気を通し、灰を下へ落とす」仕組みであるのに対し、当社の構造は 空気の流路を狭くし、灰をあえて溜める 設計としています。
この独自構造により、以下の3つの効果を実現します。
01即!着火 ─ 広葉樹でも迅速に火がまわる
広葉樹は火持ちに優れる反面、着火に時間がかかるという特性があります。
当社のロストルは、小径の通気孔を通じて空気を強制的に加速させる設計です。

これは流体力学でいう「ベンチュリ効果」に基づいており、取り込んだ空気が勢いを増して火室内に吹き上げられます。
その結果、火種が短時間で薪全体に拡散し、広葉樹であっても素早い着火が可能となります。

- 比較試験では、従来型に比べて立ち上がりが格段に早く、10〜20分程度で安定燃焼(一次から二次燃焼への移行)に到達。
ベンチュリ効果とは
イタリアの物理学者ジョヴァンニ・バッティスタ・ベンチュリに由来する流体力学の現象。
空気が狭い通路を通ると圧力が下がり、速度が増して吸い込む力が生まれる仕組みです。
おのストーブのロストルは、この効果を利用して自然に空気を加速し、効率的な燃焼を実現します。

02火持ちの改善 ─ 灰を利用した燃焼安定化
針葉樹は着火性に優れる一方、揮発分が多く高温で急燃するため、熾火が短時間で失われやすいという欠点を持ちます。
おのストーブのロストルは、火室底部に灰を一定層(約4cm)保持する構造です。
薪は灰層上で燃焼するため、灰が断熱層かつ保温層として機能し、囲炉裏や火鉢に近い燃焼状態を再現します。
これにより熾火の持続時間が延び、針葉樹でも安定的かつ持続的な燃焼が可能となります。

03ロストル保護 ─ 耐久性の大幅向上
薪ストーブの最も損耗しやすい部品の一つが、火室底のロストルです。
従来の構造では、炎が直接ロストルに影響するため、熱による変形・熱割れが避けられませんでした。
当社のロストル構造は、灰の下にロストル本体を隠す設計です。
これにより炎が直接影響せず、灰が断熱材の役割を果たします。

- メンテナンス性・長期耐久性の両立が可能です。
- 高温部品の劣化を抑制し、ロストルの寿命を大幅に延長。
- 灰は燃焼中に繰り返し焼かれて量が凝縮するため、灰掃除の頻度も軽減されます。
まとめ
特許取得済みロストル構造(特願2014-054376)は、
- 広葉樹の「火付きの遅さ」
- 針葉樹の「火持ちの短さ」
- ロストルの「耐久性不足」
という薪ストーブにおける三大課題を同時に解決する技術です。
これにより、薪の種類を問わず安定した燃焼を実現し、使用者にとっての操作性と安心性を飛躍的に向上させます。
おのストーブの「即!着火」体験は、この特許技術によって支えられています。